40数年前、テレビで初めてアンコールワットの存在を知ってから「いつか絶対にこの目で見る」と思い続けてきました。
今年ようやく念願叶い、彼の地に立つ事が出来ました。

初めて見た時とかなり印象は違いましたが、それでもやっぱり迫力があります。
私が訪れた時は、残念な事に正面陸橋は修繕工事のため通行禁止。脇に設けられた浮き橋からの入場となりました。
一歩一歩と歩みを進める度に迫力が増す西大門。少し胸が高鳴ります。 門の前で立ち止まり一礼。いざ中へ!

私はガイドブックを見る事が好きではありません。余計な先入観を持ちたく無いので。今回も同様、パラパラと目を通す程度でした。
それだけに中に入った時の衝撃は 大変なものでした。壁という壁に様々な彫り物が!しかもその全てが非常に精巧で且つ美しい。
私は 改めてガイドブックを開きました。余りの美しさに「これは1つとして見落としたく無い。この彫り物についてもっと知りたい」という思いからです。
壁一面の彫り物は1つの物語の様です。神話の内容まで詳しくはありませんが、見ているだけで、充分でした。

そして更に奥へ。各部に掘られた「アバター」今にも動き出さんばかりの、しなやかな指先。そして何よりその表情。
「女神」と評されるその表情は、日本の菩薩像とは違い温かみのあるものではありませんが、どこか人を惹きつけます。
私は暫く魅入って居りました。

多分、私の観光ペースはかなり遅かったでしょう。1日ではとても廻りきれず、2日かけてようやく一通り廻る事が出来ました。
ガイドブックによると「クメール美術は単調な繰り返しでそれ程価値あるものではない」と評する方もおられる様です。

確かに繰り返しの物もありました。しかしその価値を決めるのは誰なのか?
それは誰でもなく、それを観た人それぞれが判断すれば良い事です。
私にとってアンコールワットはこれまで観た遺跡の中で最高のものです。